ムラサキの罠を越える
ポケットに君の夢を入れて叩く
硝子越しの邂逅
負けてはいないと強がる
呼んでも来ないから諦めた夕方
ピーラーで脅す
寄生しなければ生きていけない
ねえ、と気安い君にうんざり
都合が悪いから、何度聞いただろうその言い訳を
朝の訪れの度このぬくもりに殺意を抱く
まどろみに歌う猫
冷涼なる暗闇へ
ありふれた殺意の果て
一等一番唯一のきみ
歩き疲れてしゃがむ私と夕影の君
誰かに寄せる期待のひと欠片でも
誘惑されやすい心の弱さにつけこんで
きっと本当の絆には届かない
猛毒シロップ
あなたの妹ではない
どこか遠くの高笑い
精神が未熟だと叱られる
のらりくらりと躱される追及
チーズだらけのハッピーカロリー
では手始めにお前を撃ちましょう
減らず口を塞ぐ
ホットラインの命綱
見捨てて縁切り
治そうともしない垂れ流しの傷口
グズと呼ばれても私は私
平和に絶望を見出せ
死にたがり救済者
蝶よ花よと育った殺人鬼
真珠の姫は水無月に泣く
繰り返す悲劇とタップダンス
酩酊天使に一升瓶
生き続ける報いだとでもいうのだろうか
君の誘いにだけ弱い
ぶちまけられた本音を踏み潰す
最後の悪あがきを振り払う
彼の視線は私を通り過ぎる
やわらかな水音に阻まれる
最果ての空
私にはもったいないけれど他人にあげるのは惜しい
レンタル家族のワタシ
興味がないから嫌いではないよ
几帳面な殺し屋
虚ろに微笑み
君の本音をナイフで突き刺す
傍観者でいることに罪悪感はないのか